意志に頼らず、脳のクセを味方にすればダイエットはうまくいく！

2025年6月19日

意志の弱さじゃない！ダイエットが続かない本当の理由とは？

何度ダイエットしても、いつの間にか元通り。
「私ってやっぱり意志が弱いんだ…」と、がっかりした経験はありませんか？

でも実は、リバウンドを繰り返すのはあなたのせいではなく、“脳の仕組み”に原因があるんです。

ダイエットの成功には、「脳のクセ＝無意識の行動パターン」を理解し、書き換えることが必要です。

【脳のクセ①】「変化を嫌う」習性

脳はホメオスタシス（恒常性）を保とうとする性質があります。
つまり、新しい習慣（＝ダイエット）を始めると、脳はストレスを感じ、元の状態（＝以前の食習慣）に戻ろうとします。

【対策①】：急な変化ではなく“ゆるやかな習慣化”

ダイエットを始めるにあたっては、「いきなり激変」より、「少しずつ慣れさせる」ことが重要です。

たとえば👇

夜食をいきなり禁止する → 夜は軽いもの＋楽しい別習慣（読書や散歩）を入れる
「○○してはいけない」→「○○の代わりに、△△してみよう」と脳に選択肢を与える

【脳のクセ②】「報酬回路」が“食べること”で快感を得るようにできている

脳には報酬系と呼ばれるドーパミン経路があります。
甘いもの・脂っこいものを食べると、進化的に“高エネルギー＝生存に有利”とされ、脳が「価値が高い」と判断します。すると、脳が「よくやった！」とご褒美ホルモン（ドーパミン）を出して快感を感じます。

この快感を繰り返すと、脳がその快感を覚えることで、ついつい繰り返してしまう習慣になるのです。
この回路が強化されると、やめることがどんどん難しくなります。
これは「意志の弱さ」ではなく、脳の仕組みによる自然な反応なのです。

【対策②】食べること以外でドーパミンを出せる習慣作り

「食べること」以外でドーパミンを出せる習慣を作りましょう。そうすることで、食への依存を減らし、自然とダイエットや生活の質が上がることにつながります。実は、ドーパミンが最も強く出るのは「これやったら気持ちよさそう」「うまくいくかも！」という予測と期待の瞬間です。

つまり、楽しみながら習慣を作ることが最強のドーパミン戦略なのです。

たとえば👇

10分散歩しながら好きな音楽を聴く
ToDoリストを作成して達成したらチェック
今日できたことを3つノートに書いて自己承認

脳を書き換える2ステップ：意志より仕組みで変える

【ステップ①】やる気より「しくみ」で行動をデザイン

「しくみを作る」とは、“選ばなくても良い状態”をあらかじめ設計することです。
これによって、脳の「自動運転モード＝習慣化」に入るのが早まります。

具体例①：お菓子を見えない場所に置く

脳は“視覚刺激”に弱いです。目に入ると、欲求を無理やり抑える必要が出てきます。行動経済学の研究では、お菓子を「2メートル離れた場所に置くだけで」摂取量が大幅に減少したという結果が出ています。

たとえば👇

お菓子は引き出しの奥に。透明な容器はNG（視覚刺激が残る）
冷蔵庫には「今日は○○をがんばる日」などのポストイットを貼る
逆に、ヘルシーな食材を目に入りやすい場所に置く

具体例②：食事記録アプリを使う

人間の脳は、感覚のうち80％以上を視覚に頼っていると言われています（脳全体の約1/3は視覚処理に使われている）。情報が目で見えると、実感・注意・記憶に残りやすいということです。

【ステップ②】小さな成功体験をくり返す

脳に「できる感覚」を覚えさせるのが、習慣化の近道です。
ダイエットが続かない原因の多くは、「変われない自分」にがっかりしてやめてしまうことなのではないでしょうか。でも実は、脳は“できた”という感覚を繰り返すことで、行動を強化していく仕組みになっています。そのために重要なのが、小さな成功体験を毎日積み上げることです。