腸腰筋は、姿勢や動作の土台を支える非常に重要なインナーマッスルです。このブログでは、腸腰筋の解剖学や作用、機能不全がもたらす影響、そしてケアの方法について分かりやすく解説します。
腸腰筋とは?
腸腰筋は股関節の前面を支える唯一のインナーマッスルです。腰椎から大腿骨に付着しており、股関節の屈曲や外旋する作用を持っています。
腸腰筋は3つの筋肉の総称になります。それぞれの筋肉を紹介します。
• 大腰筋:背骨(胸椎12、腰椎1~4)から大腿骨の小転子へ走行。
• 腸骨筋:骨盤内の腸骨窩から大腿骨の小転子へ走行。
• 小腰筋(存在しない人もいる):胸椎12、腰椎1から骨盤へ走行。
この筋肉群が一体となり、股関節や骨盤の動きをサポートします。
腸腰筋機能不全による現場の悩み
腸腰筋の機能を改善する事で、以下の悩みの改善につながります。腸腰筋を理解して現場の改善に繋げましょう!
- 太ももがはる
- 腰が痛い
- 腰が反る
- 猫背
- 股関節の痛み
本記事を見てこれらを解決出来る術を知りましょう!
腸腰筋の主な作用
腸腰筋は股関節を屈曲させる筋肉の中で最も強力に働く筋肉で足を持ち上げる動作(例:歩く、走る、階段を登る)を助けます。
1. 股関節の屈曲と外旋
2. 骨盤の前傾
3. 腰椎の前弯(反り腰に影響)
4. 姿勢保持:体幹と股関節を連動させる役割。
腸腰筋の硬さや弱さがもたらす問題
腸腰筋は「硬くなる」のと「弱くなる」のでは、それぞれアプローチの方法が逆になります。2つのパターンの対処法と、よくあるお悩みを見ていきましょう
腸腰筋が硬くなると……反り腰
• 骨盤前傾・腰椎の過度な前弯(反り腰)が起こる。
• 腰に圧縮ストレスが加わり、腰痛の原因に。
• 股関節が詰まる感覚や痛みを引き起こす。
硬いケースではストレッチをおこないましょう!
腸腰筋が弱くなると……スウェイバック姿勢
• 姿勢を保つために骨盤が前に出た「スウェイバック姿勢」に。
• 太ももが代償して張りやすくなる。
• 猫背姿勢になりやすく、股関節が不安定に。
弱いケースではトレーニングをおこないましょう!
腸腰筋と横隔膜の関係
腸腰筋は横隔膜と連結しており、呼吸機能とも深く関係しています。
• 呼吸が浅い人や腰痛がある人は、腸腰筋が機能不全を起こしていることが多いです。
• 腸腰筋をほぐすことで、呼吸が深くなり、姿勢改善にもつながります。
腸腰筋の腰椎部分と骨盤部分の作用の違い
腸腰筋は固定点を大腿骨部分にするか、骨盤部分にするかで働きが変わります。
・腰椎部分固定→動的機能(股関節の屈曲、外旋に関与)
・骨盤部分を固定→姿勢保持(腰椎の前弯、骨盤の前傾に関与)
腸腰筋の柔軟性チェック方
腸腰筋の硬さを確認するには、以下の方法が有効です。
トーマステスト
1. 仰向けになり、片足を胸に抱える。
2. 反対の足が浮いてしまう場合、腸腰筋が硬い可能性があります。
このテストで硬さをチェックし、適切なケアを行いましょう。
腸腰筋のケア:ストレッチとエクササイズ
腸腰筋ストレッチ
片膝立ちストレッチ
1.片膝を床につき、もう片方の足を前に出します。
2.骨盤を後ろに引きながら、前の足側の腸腰筋を伸ばします。
3.ツイストを加える
腸腰筋エクササイズ
腸腰筋を鍛えることで、姿勢が安定し、腰痛や股関節の違和感が軽減します。
骨盤前傾後傾エクササイズ
1.体操座りをして手を前に出します。
2.息を吐いて背中を丸めましょう。
3.今度は、骨盤を立てて股関節をお腹に惹きつけます。(この時に鼠径部あたりに聞いている感じがあればOK!)
腸腰筋まとめ
• 腸腰筋は股関節を前面から守る重要なインナーマッスルです。
• 弱くなると猫背や不安定な股関節、硬くなると反り腰や腰痛を引き起こします。
• 呼吸との関係性も深く、ケアすることで全身のバランスが改善します。
• トーマステストで硬さをチェックし、ストレッチやエクササイズを取り入れましょう!
腸腰筋のケアを習慣化することで、体の不調を改善し、より快適な生活を手に入れましょう!
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