【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖

〜反り腰・ヒップアップ・腰痛の根本原因にアプローチ〜

目次

はじめに

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖

「反り腰で腰が痛い」「ヒップアップができない」「姿勢が悪くなる」などの悩み、現場でよく耳にしませんか?
その原因、大臀筋が関係しているかもしれません。

大臀筋は、姿勢・骨盤の位置・股関節の安定性に深く関わる、非常に重要な筋肉です。本記事では、大臀筋の解剖学的な特徴からトレーニング・ストレッチ法まで、専門的に解説します。

大臀筋の解剖学

まずは大臀筋の解剖学を分かりやすく解説していきます!
起始停止や作用を理解することで、大臀筋の鍛え方やストレッチ方法だけでなく
現場で起きる大臀筋の悩みについて理解することができます!

◆ 起始と停止

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖

現場で使用する解剖学は、大体の筋肉の走行と起始停止が分かればストレッチや筋トレで活かすことができます!
まずはズボラに起始停止を理解して、余裕ができたらキッチリ覚えるようにしていきましょう!

  • 起始:仙骨後面、腸骨後方、仙結節靭帯、胸腰筋膜
  • 停止
     - 上部:腸脛靭帯
     - 下部:大腿骨の臀筋粗面

【ズボラ版】起始:仙骨、停止:大腿骨でも可


◆ 大臀筋の作用

  • 股関節の伸展(全体)
  • 上部繊維:外転
  • 下部繊維:内転
  • 固定時:骨盤の後傾に作用

特に現代人は「内転筋が使えていない」傾向が強く、上部繊維ばかりが優位に働きやすい結果、外転優位になりがちです。


大臀筋が弱くなるとどうなる?

現代人の多くはデスクワークやスマホの復旧により、運動量の低下や座っている姿勢が多くなっているため、日常で大臀筋を使うケースが少なくなってきています。
では、大臀筋が使えなく筋力が低下するとどのようなことが体で起こるのか見ていきましょう!

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖
  • 猫背姿勢の促進
  • 骨盤の後傾ができなくなり、**反り腰(前傾)**に
  • スウェイバック姿勢(骨盤が後方へスライド)
  • ヒップアップ効果の低下

猫背姿勢の促進

大臀筋が弱くなると、骨盤をしっかりと支える力が低下し、体幹の安定性が損なわれます。その結果、上半身を支えきれず、**背中が丸まった「猫背姿勢」**になりやすくなります。


骨盤の後傾ができなくなり、**反り腰(前傾)**に

骨盤を後傾させるためには、大臀筋の収縮が不可欠です。これが弱くなると、骨盤が前に傾いたまま固定される「反り腰(骨盤前傾)」の状態になりやすく、腰椎に過剰なカーブが生じて、腰痛の原因もなります。


スウェイバック姿勢(骨盤が後方へスライド)

大臀筋の弱さは、立位時のバランス保持にも悪影響を及ぼします。その一つが「スウェイバック姿勢」。これは骨盤が後方にスライドし、上体が後ろにのけぞったような姿勢で、不安定かつ非効率な立ち姿勢を生み出します。


ヒップアップ効果の低下(見た目にも影響)

大臀筋は、いわゆる“ヒップアップ”の要でもあります。弱くなると、お尻が下がって平坦な印象になり、ボディラインの崩れにつながります。特に女性にとっては、見た目の印象に大きく関わるポイントです。

大臀筋が硬くなるとどうなる?

大臀筋(だいでんきん/お尻の筋肉)が柔軟性を失い、硬くなってしまう人が多く見られるようになっています。

では、大臀筋が「硬くなる人」にはどのような特徴があり、どんな影響が体に出てくるのでしょうか?

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖
  • 骨盤前傾固定 → 骨盤の可動性低下
  • 股関節屈曲制限 → しゃがみ動作の制限
  • 腰椎へのストレス増加 → 腰痛リスク増加

骨盤前傾固定

「骨盤前傾の固定化」は、骨盤本来の前後に動く可動性(モビリティ)を低下させる原因になります。骨盤の可動性が失われると、体幹の動きが制限され、スムーズな動作が難しくなります。

股関節屈曲制限

股関節の屈曲可動域が制限されている場合、しゃがむ・立ち上がる・床から物を拾うといった基本動作がうまく行えなくなることがあります。股関節は本来、深く曲げる(屈曲)能力が求められますが、その機能が失われると、代償として他の関節や筋肉が無理な動きを強いられます。

腰椎へのストレス増加

骨盤や股関節の動きが制限された状態では、体の中心である腰椎がその分を代償的に動かすことになり、結果として腰部への過剰なストレスが蓄積されていきます。

このような状態が続くと、慢性的な腰痛、反り腰による筋緊張、椎間板への圧迫ストレスなどが生じやすくなり、腰痛リスクの増加へとつながっていきます。

大臀筋と広背筋の連動性

大臀筋と広背筋は、一見すると離れた部位のように見えますが、「胸腰筋膜(きょうようきんまく)」を介して連動的に働く関係にあります。

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖

大臀筋は胸腰筋膜を介して、広背筋と筋膜的につながっています。
この連動性により、大臀筋と広背筋を同時に鍛えることで、背面全体の安定性を向上させることができます。

ただし、両筋を過剰に使いすぎると、反り腰(腰椎過伸展)の原因にもなります。

解剖学的なつながり

  • 大臀筋:仙骨・腸骨・胸腰筋膜などから起始し、大腿骨に停止
  • 広背筋:胸椎〜腰椎・仙骨・腸骨稜・胸腰筋膜から起始し、上腕骨に停止

トレーニング法

◆ 推奨種目

  • ヒップリフト(グルートブリッジ)
     → 大腿骨を固定することで、大臀筋の収縮感覚が得やすい
  • 内転筋トレーニング
     → 上部繊維の外転優位を防ぎ、下部繊維の内転を促す(ヒップリフトで内腿にボールを挟むと鍛えられます。)

◆ ポイント

  • 股関節伸展+内転を意識
  • 足が外に開く(外転)動きに注意
  • 骨盤が過剰に前傾しないようにコントロール

大臀筋のストレッチ法

大臀筋は骨盤を後傾に働かせる筋肉。その逆、骨盤を前傾させる動きで伸ばすことが効果的です。

◆ ストレッチのコツ

  • 骨盤を前傾させる意識
  • 広背筋と合わせて伸ばすと、胸腰筋膜を介したストレッチ効果UP
  • 骨盤を後傾させる動きはNG(逆効果)

まとめ

【専門家向け】姿勢改善に必須の「大臀筋」徹底解剖
  • 大臀筋は骨盤から大腿骨に走行し、姿勢・股関節・骨盤の安定性に関与
  • 弱化すると猫背や反り腰の原因に
  • 硬化すると股関節や腰の可動性が制限される
  • トレーニングでは上部繊維ばかりに頼らず、下部繊維・内転筋の活性化も重要
  • 広背筋との連動を意識したアプローチも効果的

姿勢の改善や運動パフォーマンス向上のためにも、大臀筋の正しい評価・活性化は避けて通れません。現場でもぜひ活用してください。

今野辰彦|女性専門パーソナルジム&ピラティススタジオ「REVIA」代表。茨城県で3店舗を経営し、月間200本以上のセッションを提供。NSCA-CPT、kubire-artistの資格を活かし、「くびれ・姿勢・骨盤」への専門的アプローチで、反り腰・下腹・猫背など女性特有の悩みに寄り添う指導を行っている。


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https://revia-personalgym.com/

守谷市・つくば市・土浦市にある「女性専門REVIAパーソナルジム」はパーソナルトレーナーだけでなく、管理栄養士やヨガインストラクターも揃っています。お客様に合ったトレーニング指導から食事指導まで幅広くサポートいたします。身体に関するお悩みがある方は、お気軽にご連絡やご相談をお待ちしております。

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